電験三種の「試験時間」と「試験範囲」、さらに科目ごとの特徴や効率的な対策方法について解説します。
この記事を読めば、科目ごとの時間配分や出題範囲のポイントが理解でき、無駄のない学習計画を立てられるようになります。ぜひ最後まで読んで学んでください。
電験三種の試験時間はどれくらい?
電験三種の試験は「筆記方式」と「CBT方式」の2種類があり、選ぶ方式によって試験時間や受験の流れが変わります。
ここでは、それぞれの特徴やスケジュールを詳しく解説します。
筆記方式の試験時間と流れ
筆記方式は昔から行われている受験スタイルで、全国に設けられた試験会場に指定された日に集合して受験する形式です。
各科目の試験時間は、理論・電力・機械が90分、法規が65分に設定されています。
下記の表は筆記方式の試験スケジュールです。
科目 | 集合時間 | 試験時間 |
---|---|---|
理論 | 8:55まで | 9:15〜10:45 |
電力 | 11:05まで | 11:25〜12:55 |
機械 | 13:55まで | 14:15〜15:45 |
法規 | 16:05まで | 16:25〜17:30 |
試験は午前から夕方まで丸一日かかるため、体力面や集中力の維持も重要になります。
試験当日は集合時間があらかじめ決められており、遅刻は一切認められません。
受験者は指定の時刻までに会場に到着し、受験番号に従って着席します。
午前は理論科目から始まり、昼休憩を挟んで午後に電力・機械・法規が続きます。
全ての科目を1日で受験するため、効率的に集中力を切らさず取り組む工夫が必要です。
また、会場の選択はできず、申し込み時点で自動的に割り当てられるため、交通手段や宿泊を事前に準備することが求められます。
CBT方式の試験時間と特徴
CBT方式は2023年から導入された比較的新しい受験スタイルで、全国にあるテストセンターのパソコンを使用して受験します。
この方式の最大の特徴は、受験者自身が試験日や会場を選べることです。
自分のスケジュールに合わせて柔軟に受験できるため、仕事や家庭の事情でまとまった時間が取りにくい人に向いています。
各科目の試験時間は筆記方式と同じく、理論・電力・機械が90分、法規が65分です。
ただし、受験日は1日で4科目をまとめて受けることも、複数日に分けて受けることも可能です。
これにより、一度に長時間集中するのが苦手な人でも計画的に挑戦しやすい仕組みとなっています。
一方で注意点もあります。
まず、試験開始から30分が経過すると入室できなくなり、受験資格を失ってしまいます。
また、受験環境はパソコン操作に慣れているかどうかで差が出やすく、マークシート方式に比べて独特の緊張感がある点にも留意が必要です。
さらに、申込時点では全員が筆記方式で登録されるため、必ず指定の変更期間内にマイページからCBT方式へ切り替え、会場予約を行わなければなりません。
このようにCBT方式は利便性が高い反面、事前準備を怠ると受験できなくなるリスクもあるため、注意深く進めることが大切です。
電験三種の試験範囲と科目別の特徴
電験三種は理論・電力・機械・法規の4科目で構成されており、それぞれ出題範囲や特徴が大きく異なります。
科目ごとの特性を理解することで、学習の優先順位をつけやすくなり、効率的に合格へ近づくことができます。
ここでは、電験三種の試験範囲と科目別の特徴について解説します。
理論(基礎知識と計算問題中心)
理論科目は電験三種の基盤となる分野であり、電気理論、電子理論、そして計測系の内容が出題範囲です。
この科目ではオームの法則や交流回路の解析、トランジスタやダイオードなどの半導体素子に関する知識も求められます。
特に重要なのは、高校数学レベルの知識を応用できるかどうかです。
ベクトルや複素数を使った計算、微分積分の基礎的な理解がなければ、問題を解くのに大きな壁となります。
また理論は計算問題が中心となるため、暗記に偏った学習では対応できません。
演習を繰り返し、計算スピードと正確さを養うことが得点アップの鍵となります。
他の科目(特に電力や機械)とも密接に関連しており、理論を理解していないと後続の科目でつまずくことが多いです。
そのため、まず理論をしっかり固めることが合格への第一歩といえるでしょう。
電力(比較的得点しやすい科目)
電力科目は、発電・変電・送電・配電といった電気エネルギーの流れ全体を扱う分野です。
さらに電気材料に関する基礎知識も出題されます。
理論で学んだ電気の基本を現実のシステムに応用する形になるため、理論を理解していれば比較的スムーズに学習を進めることができます。
電力の出題は概念理解や暗記が多く、他の科目と比べると計算の比率は低めです。
そのため、過去問を繰り返して知識を整理すれば得点を伸ばしやすい傾向にあります。
特に送配電や発電方式に関する問題は毎年必ず出題されるため、重点的に対策しておくことが有効です。
また、送電線の電圧降下や損失計算といった一部の計算問題は理論と結びついているため、併せて理解することが効率的な学習法になります。
この科目は合格を狙う上で得点源になりやすいため、全体の勉強計画において「早めに安定して得点できる状態にする」ことを意識すると良いでしょう。
機械(最難関科目)
機械科目は受験者の多くが苦戦する難関分野です。出題範囲は非常に広く、電気機器、パワーエレクトロニクス、制御工学、電気化学など多岐にわたります。
特に電動機や発電機の動作原理、トランスの特性、パワエレ素子を用いた回路の解析などは頻出かつ理解に時間を要する内容です。
さらに機械は暗記だけでなく、数式を使った計算問題や原理を応用した応用問題も多いため、体系的な理解と繰り返しの演習が欠かせません。
範囲が広いことから、全てを一度に完璧にするのは難しく、重要分野から優先的に攻略する戦略が必要です。
また制御やパワエレは他資格でも登場する応用的な知識であり、初学者にとっては特にハードルが高い領域です。
そのため、機械科目は「長期的な学習スケジュールを立て、時間をかけて取り組むべき科目」と位置づけるのが適切です。
合格を目指す上では避けて通れない壁ですが、逆に克服できれば大きな強みとなります。
法規(暗記+理解+計算力が必要)
法規科目は電験三種の中で唯一、法律や規則を中心とした出題がされる分野です。
範囲は電気設備技術基準や関連法令、そして電気事業法や保安規定など多岐にわたります。
暗記の比重が高い一方で、単純に覚えるだけでは通用しない点が特徴です。
なぜなら、法規では文章問題だけでなく、電気設備の設計基準や電流計算などの数値問題も出題されるからです。
例えば、電線の太さの選定や需要率を用いた計算など、実務に直結した内容が問われます。
このため、単なる丸暗記ではなく、内容の背景を理解して計算と結びつける学習が重要になります。
また法規は比較的コンパクトな科目ですが、条文をそのまま覚えようとすると膨大な量に感じやすいので、頻出部分を優先的に学習する工夫が必要です。
さらに、過去問を繰り返すことで出題傾向を把握し、暗記と計算のバランスを取ることが合格に直結します。
特に時間配分を意識して学習すれば、得点源として安定させることができる科目といえるでしょう。
電験三種の問題数と配点を確認
電験三種は科目ごとに「A問題」と「B問題」に分かれて出題されます。
A問題は基礎的な知識を問う四択形式の問題が多く、B問題は応用力や計算力を試す問題が中心です。
特にB問題は配点が高く、合否に直結する重要なパートとなります。ここで各科目の問題数と配点を整理しておきましょう。
科目 | A問題(基礎) | B問題(応用) |
---|---|---|
理論 | 10問(各5点、計50点) | 5問(各10点、計50点) |
電力 | 10問(各5点、計50点) | 5問(各10点、計50点) |
機械 | 10問(各5点、計50点) | 5問(各10点、計50点) |
法規 | 10問(各5点、計50点) | 5問(各10点、計50点) |
A問題は比較的取り組みやすく、確実に得点を積み重ねるべきパートです。
一方でB問題は応用的な計算や理論の理解を前提とするため、難易度が高い傾向にあります。
しかし、配点が1問あたり10点と高く、ここで得点できるかどうかが合否を分けます。
そのため、学習計画を立てる際にはA問題で基礎点を確保しつつ、B問題対策に十分な時間を割くことが欠かせません。
特に、過去問演習を通じて出題パターンを掴み、計算スピードを高めておくことが合格への近道になります。
合格点の基準と調整の可能性
電験三種の合格基準は「各科目ごとに60点以上」と定められています。
つまり、4科目すべてで基準点を満たさなければ合格できません。
ただし、例外的に受験者全体の平均点が大幅に低い場合には、調整措置が行われた実績があります。
そのため、基本は60点を目標に学習を進めつつ、調整の可能性についても理解しておくことが重要です。
合格点の基準は長年「60点以上」で変わっていません。
これは資格の信頼性を維持するためのルールであり、合格率も毎年おおよそ8〜10%前後に収まるよう調整されています。
つまり、試験は一定の難易度を保ちつつ、受験者の学習努力がしっかり反映される仕組みになっています。
しかし、過去には特定の科目で問題が難しすぎて平均点が極端に低下したケースがあり、その際には合格点の調整が行われました。
調整が入る場合でも、その幅は数点程度にとどまるのが一般的です。
例えば「本来の合格点60点が55点に下がる」といった事例が過去に確認されています。
ただし、これはあくまで特例であり、調整を前提に学習計画を立てるのは危険です。
安定して合格するためには、どの科目も確実に60点を取れる実力を身につけることが不可欠です。
そのうえで、万が一の難化時には調整措置が味方してくれる可能性がある、と理解しておくと安心できるでしょう。
効率的に試験時間と範囲を攻略する学習法
電験三種の合格を目指すには、限られた学習時間の中で「試験時間を意識した演習」と「膨大な出題範囲への効率的なアプローチ」の両立が欠かせません。
時間配分を体得しつつ、出題範囲の優先順位をつけて学ぶことで、学習効果を最大化できます。
ここでは実践的な学習法を3つの視点から解説します。
試験時間を意識した過去問演習
電験三種の試験は理論・電力・機械が各90分、法規が65分と定められており、この限られた時間内で多くの問題を解き切らなければなりません。
そこで効果的なのが、過去問を用いた本番さながらのシミュレーションです。
実際に制限時間を設定して解くことで、解答のスピード感や問題を解く順序の工夫が身につきます。
特に計算問題は一問に時間をかけすぎると全体に影響が出るため、「まずは簡単な問題から着手し、難問は後回し」という解答戦略を確立することが重要です。
また、解いた後には必ず解答プロセスを振り返り、時間を浪費した箇所や計算の手戻りを分析すると、実力が効率的に伸びていきます。
範囲の広さを踏まえた優先順位づけ
電験三種は出題範囲が膨大で、すべてを完璧に理解することは困難です。
そのため、まず「理論」から学習を始めることが推奨されます。
理論は電力・機械・法規すべての基礎となる分野であり、ここを押さえることで他科目の理解が格段にスムーズになります。
また、学習計画を立てる際には、自分の得意科目に固執せず、苦手科目にしっかり時間を割くことが大切です。
苦手を放置すると合格点に届かなくなる可能性が高いため、得意科目で基礎点を稼ぎつつ、弱点科目を重点的に補強するバランスが必要です。
範囲の広さに圧倒されず、戦略的に優先順位をつけて取り組むことが合格への近道です。
暗記科目と計算科目のバランス学習
電験三種は「暗記型の科目」と「計算力を要する科目」が混在しているのが特徴です。
例えば、法規は法令や規定の暗記要素が強い一方、理論や機械は計算問題が多く、演習を重ねなければ得点につながりません。
この特性を踏まえ、学習のバランスを工夫することが重要です。
例えば、集中力が高い午前中に理論や機械の計算問題を解き、夜間や隙間時間には法規の暗記を進めるなど、時間帯ごとに科目を分けると効率が上がります。
また、暗記と計算を交互に学習することで頭の切り替えができ、学習の定着度も高まります。
このように科目の性質を踏まえたバランス学習を取り入れることで、効率よく合格レベルの実力を身につけることができます。
まとめ
今回の記事では、電験三種の試験時間、範囲について解説しました。
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